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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  SEAS Excel Project
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今回のネットワーク改造では、まず疑似無響室特性において鉄板フラットな特性を作っておき、そこから聴感で良いバランスになるよう微調整するつもりです。

ところで、巷では完全にフラットな特性よりも高域にかけて緩やかにロールオフする特性のほうが聴感上好ましいと言われています。その理論的な根拠は見たことがないのですが、おそらく経験則としてそうなのでしょう。

そこでひとつ、海外の著名なスピーカービルダーがどのような特性に仕上げているか調べてみました。

まずは私がいちばん影響を受けたZaph先生。こちらはロールオフさせずにフラットな特性に仕上げる流儀のようです。

http://www.zaphaudio.com/ZRT.html
http://www.zaphaudio.com/audio-speaker17.html


次はヨーロッパを代表してTroels Gravesenさん。こちらの方ははっきりロールオフさせる主義のようです。

http://www.troelsgravesen.dk/Illumina-66.htm
http://www.troelsgravesen.dk/TJL_2W.htm


最後にLinkiwitz大先生。ORION-3に限定した話ですが、こちらに興味深い記事があります。

http://www.linkwitzlab.com/frontiers_7.htm#A2

要約すると、

① 残響のある(つまり一般的な)部屋においては完全なフラットレスポンスは好ましくなく、1kHz以上の領域に対して何らかのdown-shelvingが必要である。

② ただしTWのレベルを絞るだけではうまくいかない。down-shelvingを開始する周波数ポイントを適切に設定する必要があるが、これは非常にクリティカルである。


②は私にもうなずけるところがありますが、はたしてパッシブでどこまでうまく調整出来るものやら。うちのクロスオーバーネットワークはTWのレベル調整(R1)とは別にHPFの肩特性を調整する抵抗(R2)が入れてあるので、このあたりの追い込みがポイントになりそうです。

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(つづく)



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テーマ:オーディオ - ジャンル:趣味・実用

コメント

down shelving
Iridium17 様
高い周波数 20KHzに向かって音圧レベルを低くさせると言う事でしょうか。
お手数ですが、宜しくお願い致します。
2015/09/09 23:47  よたっぺ  URL  #tHX44QXM  編集

ノッチフィルター
Iridium17 様
以前から疑問に思っていた事が御座います。
R3,C2,L1のフィルターを、シリーズにしてウーファーにパラ接続したのと、結果的には同じなのでしょうか。現状では、無駄な電気を消費させないメリットが有るように思うのですが、如何でしょうか。
何も、自分で調べずに質問してすいません。
2015/09/10 00:05  よたっぺ  URL  #tHX44QXM  編集


おはようございます。ロールオフと聴感については、1974年にBrüel & Kjærが出した論文が最初ではないかと思います。
http://www.bksv.com/doc/17-197.pdf
ただ、この時代の測定なので、反射音などもすべて重畳した結果です。5msec程度のスピーカーだけの音、50msec程度の初期反射音、500msec程度の残響まで含めた音の周波数特性でスピーカー・部屋を含めた聴感が変わりそうな気がしています。
Iridium様の検討を楽しみにさせていただきます。
2015/09/10 09:09  てつ  URL  #-  編集


 日本の住宅事情(六畳和室で低い天井)を意識した考えだと思います。確かにニアフィールで、フラットで廉価な既製品だと聴き易いです。

 STEREO SOUND誌 : 良い音の三ツ山特性
 石井式 : 左肩上がり、なだらかに右肩下がり

 私はフルフラットが好みです。
2015/09/10 10:13  grigri  URL  #L8AeYI2M  編集


 最終的にスピーカは部屋と相まって決まるので、まずどこでの特性を考えるかですね。
 本来はリスニングポイントでの特性になるかと思いますが、メーカやビルダーとしてはスピーカ単体で考慮せねばならず、通常フラットを指向することになります。
 勿論それは癖の無い音源を用意するといった意味で重要ですが、指向性による反射や残響、定在波などルーム依存のパラメータも多いので単体だけでは決められないでしょう。
 個人的にはリスポジでフラット指向のやや高域落ちで最後は聴感で合わせていますが、自動補正を含め決定打はまだ無いかと思います。
2015/09/10 11:13  ケン  URL  #VWFaYlLU  編集

Re: down shelving
よたっぺさん、こんばんは。

おっしゃるとおりです。


> Iridium17 様
> 高い周波数 20KHzに向かって音圧レベルを低くさせると言う事でしょうか。
> お手数ですが、宜しくお願い致します。
2015/09/11 22:33  Iridium17  URL  #-  編集

Re: ノッチフィルター
よたっぺさん、こんばんは。

すみません。ご質問の意味が解らないのですが...

このLPFはL1とC1が基本部分で、L1と並列にC2を挿入することにより11kHzのノッチフィルターを形成し、C1と直列にLC1を挿入することにより8.4kHzのノッチフィルターを形成しています。

たとえば、もしL1が無いとしたら、C1とLC1をシリーズにしたものをウーファーとパラ接続してもノッチフィルターとしての効果はありません。C1のインピーダンスがウーファーと直列に入っているのでノッチフィルターとしての効果が現れます。

こでれ答えになっているでしょうか?

> Iridium17 様
> 以前から疑問に思っていた事が御座います。
> R3,C2,L1のフィルターを、シリーズにしてウーファーにパラ接続したのと、結果的には同じなのでしょうか。現状では、無駄な電気を消費させないメリットが有るように思うのですが、如何でしょうか。
> 何も、自分で調べずに質問してすいません。
2015/09/11 22:53  Iridium17  URL  #-  編集

Re: タイトルなし
てつさん、こんばんは。

紹介頂いた論文をダウンロードして読んでみましたが、おもしろいですね。
ついでにB&KのApplication Notesをふたつばかりダウンロードして読んでみましたが、なかなか勉強になります。

貴重な情報ありがとうございました。

> おはようございます。ロールオフと聴感については、1974年にBrüel & Kjærが出した論文が最初ではないかと思います。
> http://www.bksv.com/doc/17-197.pdf
> ただ、この時代の測定なので、反射音などもすべて重畳した結果です。5msec程度のスピーカーだけの音、50msec程度の初期反射音、500msec程度の残響まで含めた音の周波数特性でスピーカー・部屋を含めた聴感が変わりそうな気がしています。
> Iridium様の検討を楽しみにさせていただきます。
2015/09/11 22:59  Iridium17  URL  #-  編集

Re: タイトルなし
grigriさん、こんばんは。

こちらのデータ(紫の線)を見て、grigriさんはdown-shelving派かなと思っていました。

http://grigri.jp/blog-entry-209.html


>  日本の住宅事情(六畳和室で低い天井)を意識した考えだと思います。確かにニアフィールで、フラットで廉価な既製品だと聴き易いです。
>
>  STEREO SOUND誌 : 良い音の三ツ山特性
>  石井式 : 左肩上がり、なだらかに右肩下がり
>
>  私はフルフラットが好みです。
2015/09/11 23:02  Iridium17  URL  #-  編集

Re: タイトルなし
ケンさん、こんばんは。

B&Kの論文やみなさんの見解を総合すると、down-shelvingの必要性やその程度はリスニングルームの特性に強く依存するということがよくわかりました。

とりあえずフラットな特性に仕上げておいて、あとは聴感で調整するということですね。


>  最終的にスピーカは部屋と相まって決まるので、まずどこでの特性を考えるかですね。
>  本来はリスニングポイントでの特性になるかと思いますが、メーカやビルダーとしてはスピーカ単体で考慮せねばならず、通常フラットを指向することになります。
>  勿論それは癖の無い音源を用意するといった意味で重要ですが、指向性による反射や残響、定在波などルーム依存のパラメータも多いので単体だけでは決められないでしょう。
>  個人的にはリスポジでフラット指向のやや高域落ちで最後は聴感で合わせていますが、自動補正を含め決定打はまだ無いかと思います。
2015/09/11 23:10  Iridium17  URL  #-  編集

ノッチフィルター
Iridium17様

ノッチフィルターの説明有難う御座いました。1年程前からの疑問が解決しました。
少し涼しくなって来ましたので、SEASスピーカーの計測をして、X-overの修正をしたいと思っています。スピーカー 少し滑らかになって来て益々良い音がしています。

アンプの自作等 やりたい事は沢山ありますが、直ぐに冬が来るので、作業する時間が限られ大変です。
2015/09/15 22:48  よたっぺ  URL  #tHX44QXM  編集


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