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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  SEAS Excel Project
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SEAS Excel Projectはクロスオーバーネットワークの検討から始めました。クロスオーバーネットワークに関しては書きたいことがたくさんあります。

Loudspeaker RecipeやZaphの作例を見ると、高次のクロスオーバーネットワークを採用するとともに、その設計にかなりの労力を割いています。それに対し、日本にはクロスオーバーネットワークは必要悪であるといった考え方が根強くあるようで、そのせいでフルレンジにツイータをちょんと乗せた形式が多用されるのでしょう。私はこれをちょんまげフォーマットと呼んでいます。しかし、W15CY001のように高域に鋭利なピークを持つメタルコーンドライバは、ちょんまげフォーマットでは使いものになりません。

さて、海外の2ウェイシステムの作例を見ると、クロスオーバーネットワークに4th order Linkwitz-Rileyを採用し、2kHz前後でクロスさせるのが一般的なようです。4th orderとは-24db/octの減衰スロープをもったフィルター特性で、Linkwitz-Rileyは-6dbのところでハイパスとローパスを交差させる形式です。感覚的には急峻なフィルター特性で不要な帯域をばっさりカットする感じです。

ここで非常に重要なことは、

ネットワークを通したドライバの音圧特性(Acoustic slope)が所定のスロープに合っていることが必要で、フィルター回路(Network topology)が4次である必要はない

という点です。実際の設計作業ではドライバ自体の減衰カーブとフィルターの特性を合わせたものが目的のスロープに合うように回路定数を合わせ込んでいくわけですが、そのためにはドライバ特性の実測データとネットワークシミュレータが不可欠になります。Speaker Workshopはこういった設計手法に対応しており、ネットワークを通したときの各ドライバの周波数特性や、ウーファーとツイータを合成したときのトータルの周波数特性をシミュレーションすることが可能です。

前作のTangBand Projectの目的は、スピーカー計測と設計技法のグローバルスタンダードをトレースしてみようということでした。SEAS Excel Projectではその続きとして、Speaker Workshopのシミュレーション機能を使ってクロスオーバーネットワークの設計にチャレンジし、2ウェイシステムをまとめてみようと思います。


(つづく)

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