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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  オーディオ
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コメントで紹介頂いたのがこれ。国産のコアキシャルドライバです。

http://parc-audio.com/shop/products/detail.php?product_id=120

最近、コアキシャルに興味があり、ちょっと作ってみたい気もするのですが、資金も置き場もない...

ということで、机上検討で遊んでみました。

手順は以下のとおり。

*** 注意 ***

以下の記述は筆者の私見に基づいた机上検討の結果であり、設計が適切である保証はありません。この結果を用いての追試、試作は自己責任でお願いします。


① SPL Tracerを使ってデータシートの周波数特性とインピーダンス特性のグラフをトレースし、.FRDファイルおよび.ZMAファイルとしてセーブする。
② フリーソフト”Edge”を使って標準エンクロージャのバッフル回折を計算する。
③ これらのデータをSpeaker Workshopにインポート。
④ ウーファー部の特性にEdgeの計算結果を掛け合わせてエンクロージャ実装時の周波数特性を求める。
⑤ Speaker Workshopのネットワークシミュレータで遊ぶ。

SPL Tracerでトレースしたウーファー部の特性が濃い緑、ツィータ部が青のグラフです。

WF_TW.jpg


バッフル回折の計算結果はこんな感じ。これを使ってバッフル回折効果を織り込んだ実装時のデータが上のチャートの薄緑のグラフです。

parc_edge.jpg


ネットワークシミュレータで色々遊んだ末になんとか格好が付いたのがこれ。奇しくもParc Audioの推奨NWとよく似た回路になっていますが、ツィータがウーファーのコーンによる影響で2kHzあたりに山を持つので、これをつぶすために3次のHPFが必要になるからでしょう。LPF側はバッフル回折補正をかけているのでL1の値が大きめです。

130326_NW.jpg


ツィータ正相接続の時のデータ。クロスオーバーは4kHz、Acoustic slopeは4次のLinkwitz-Rileyです。7kHzのディップはネットワークだけではいかんともしがたく、周波数特性のフラットネスは±5dbといったところでしょうか。

130326_normal.jpg


ツィータ逆相接続時。ちゃんとreverse nullが出るように追い込みました。

130326_reverse.jpg


感想です。

シャープなreverse nullが示すようにびしっと位相が合った点音源がどんな空間表現をするのか、非常に興味をそそられます。その一方で、SEASのコアキシャルも同様ですが、コアキシャルドライバのツィータは単品と比べて周波数特性の凹凸が大きく、クロスオーバーネットワークをうまくまとめるのはなかなか難しいと感じました。

また私見ですが、このドライバの実力を発揮させるには高次のネットワークを使って低目の周波数でクロスさせる方が良く、6db/octなどの低次のネットワークは向かないのではないかと思います。



(完)
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テーマ:オーディオ - ジャンル:趣味・実用

コメント

コアキシャル
Iridium17様

SEASのコアキシャルスピーカー資料の日付では、2008年になっていました。それ以前から開発していたという事だと、開発に時間が掛っているなと言う事になります。また、タンノイでもコアキシャルスピーカーが販売されています。
一部にコアキシャルの流れが、あるのでしょうか。

それにしても、SEASのコアキシャルスピーカーの音が気になりますね。
2013/03/28 15:51  神戸の弥太っぺ  URL  #tHX44QXM  編集

Re: コアキシャル
神戸の弥太っぺ様、こんばんは。

今度はSEASのコアキシャルのデータシートをトレースして遊んでみようかと思っています。
こちらはたぶんノッチフィルターが必須なので難度が高い(かなり遊べる)です。

ただ、SPL Tracerは肩が凝るのが難点です(笑)

> Iridium17様
>
> SEASのコアキシャルスピーカー資料の日付では、2008年になっていました。それ以前から開発していたという事だと、開発に時間が掛っているなと言う事になります。また、タンノイでもコアキシャルスピーカーが販売されています。
> 一部にコアキシャルの流れが、あるのでしょうか。
>
> それにしても、SEASのコアキシャルスピーカーの音が気になりますね。
2013/03/28 21:58  Iridium17  URL  #-  編集


コアキシャルだとウェーブガイドになって指向性が広くなりますね
ZaphさんのWaveguide TMM ブログのQ300,B2031Pの測定を見るとなるほどと興味出ます
ウェーブガイドによる音質の影響はIridium17さんはどの程度と思いますか?
色々なサイトを見るとKEFの同軸ユニットは特性がスムーズだと思います
ユニットだけ手に入れるのは難しいようですが
2013/04/02 05:07  reira  URL  #-  編集

Re: タイトルなし
reiraさん、こんばんは。

Zaphのサイトはだいたい読んでいるつもりだったのですが、Waveguideだけは自分には縁がないと思って読み飛ばしていました(笑)

音質の影響?私にはさっぱり分かりません(笑)

ただ、Zaphのサイトでこちらの記事に興味が湧きました。

http://www.zaphaudio.com/hornconversion.html

コアキシャルでもウーファーコーンによるホーン効果で2kHzあたりの効率が良くなって特性が盛り上がりますよね。それをネットワークでフラットに補正してやったらツィータへの入力が減った分だけ歪み率が良くなった、という話のようです。他にもAcoustic centerが後ろに下がるのでTime alignmentが取りやすいとか、ホーン効果が無くなる低域側が素直に減衰するとか、通常のレイアウトとは異なった特性が出せるみたいです。

KEFのコアキシャル、すごいですね。
KEFは遠い昔にLS3/5Aという小さな2ウェイを聴いて、あまりの美音に驚いたことがあります。

補修用?として買えるみたいです。
http://reconingspeakers.com/products-page/mid-range/kef-6-q100-midrangehf-dual-concentric-driver/

なんか最近、コアキシャルが熱いですね(笑)

2013/04/02 22:45  Iridium17  URL  #-  編集

Re: Re: タイトルなし
良く読むと、本体のシリアルナンバーがないと売ってくれないみたいです。

残念!

>
> 補修用?として買えるみたいです。
> http://reconingspeakers.com/products-page/mid-range/kef-6-q100-midrangehf-dual-concentric-driver/
>
> なんか最近、コアキシャルが熱いですね(笑)
2013/04/02 22:54  Iridium17  URL  #-  編集


ツィーターの歪みが大きくなる帯域で
ホーン効果があるのはお得な感じですね

KEFは現代スピーカーの代表的なスペックだと思います
フラットな周波数特性で棚に平行にずらっと並んでいる
量販店では他のスピーカーと比較して地味な音質に聞こえましたが
ちゃんとセッティングして聞くと良かったです
2013/04/05 13:29  reira  URL  #-  編集

Re: タイトルなし
reiraさん、こんにちは。

> ツィーターの歪みが大きくなる帯域で
> ホーン効果があるのはお得な感じですね

そうなんですね。コアキシャルのツィータも同じ効果があると思います。

> KEFは現代スピーカーの代表的なスペックだと思います
> フラットな周波数特性で棚に平行にずらっと並んでいる
> 量販店では他のスピーカーと比較して地味な音質に聞こえましたが
> ちゃんとセッティングして聞くと良かったです

おそらくフラットな周波数特性を持っているのでしょうね。

2013/04/13 17:02  Iridium17  URL  #-  編集


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