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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  オーディオ
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第8回PARCサウンド鑑賞会の収穫のひとつは、Fさんの作品で2次のLinkwitz-Riley型クロスオーバーネットワークの音を初めて聴いたことです。

作品の詳細はこちら

2次のネットワークといえば12dB/octの減衰特性ですが、そんなの簡単じゃん、俺だって作ってるよ、と思う方が少なくないと想像しますが、クロスオーバーネットワークの減衰スロープはスピーカーから出てくる音の周波数特性(Acoustic slope)が12dB/octになっていないと意味がありません。このあたり、オーディオ雑誌の記事でも正しく認識されていないように思います。そして2次のAcoustic slopeを作るのはとても難しいのです。

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さらに、12dB/octのAcoustic slopeが出来たとしてもウーファーとツィーターの位相が合わないことが多く(というか普通に作れば合わない)、しかも素子数が少ない分、調整しろも少なくて、Reverse nullを出す難しさはLR4の比ではないでしょう。

こういった技術的困難さに対応するため、Fさんの作品ではDCU-T115SにVisatonのウェーブガイドを取り付けることでAcoustic centerを後退させ、ミッドとのタイムアライメントを図っています。こういった設計は測定技術とシミュレーション技術がないと出来ないのはいうまでもありません。

さてその出音ですが、聴き慣れたLR4とは確かに違いました。ただ、その違いを言葉で表現するのは難しく、敢えて言うならLR4が『はっきり・くっきり』なのに対して、LR2は全体の調和を聴かせるような鳴り方でしょうか。想像していたほど大きな違いではなかったのはちょっと意外ですが、スピーカーとしてのまとまりがとても良かったせいもあるのでしょう。

このような難しい技術課題にチャレンジされたFさんに敬意を表したいと思います。



(この章おわり)


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