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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  PARC Audio Project
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このプロジェクトの総括です。

まず、できたこと。これは色々ありました。

■ 3kHzクロスのLR4が作れた
 当初、バッフルステップ補正とReverse nullと音圧特性のフラットネスという『いつもの3要件』を満たしつつ3kHzクロスのLR4を作るのは無理じゃないかと思っていましたが、LPF、HPFともに3次のフィルターにすることと、エンクロージャを後傾させるという禁じ手でなんとか仕上げることが出来ました。

■ 初めてTWのインピーダンス補正を使ってみた
 結果は良好で、ネットワーク設計の可能性が広がった感じです。特に磁性流体を使わないTWには必須の技術かも。ただ、ベストな効かせ具合を習得するのは今後の課題です。

■ KEF風Tノッチフィルターは意外に効果的
 おまけの位置づけだったのですが...ただ、比較試聴を企んだ鑑賞会ではケーブル接続ミスもあったので、もう少し検証は必要でしょう。

■ LIMPでインダクタンスを測りながらコイルの巻き戻しができた
 これでE12系列に縛られず、好きな定数を使うことが出来るようになったのは有り難い収穫です。

■ コイルの誘導結合とかLPF-HPF間のクロストークといった問題に遭遇した
 こういった回路図からは読み取れない実装上の問題にも気を抜いてはいけないと思いました。こういった観点でメインのSEASのネットワークを見直してみようと思います。


次に、今後の課題です。

こでまでの反省として音圧特性をフラットに仕上げることに拘りすぎていた面があります。これには理由があって、SEASのときは音圧特性をフラットに追い込んだときが聴感上もベストだったという経験があるからです。ただ、これはユニットの個性(たとえばTWの磁性流体の有無、指向性の広さ、等々)に依るところもありそうなので、今後は『いつもの3要件』を満たしつつ、聴感上好ましいバランスになるような補正を積極的に行ってみようと思います。

daredevils36さんに教えてもらったのですが、頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)という考え方があって、ネット上の文献を斜め読みしたところでは一般的には中高音にピークを持つような特性になるようです。ただ、だからスピーカーの特性はどうあるべきかという点はもう少し勉強しないと分かりませんが、フラット=ベストというほど単純な話ではなさそうです。

最後に強調しておきたいのは、PARCサウンド鑑賞会に参加していなければここまで色々な方の意見を聞いたりあれこれ試行錯誤したりすることはなかったという点です。私にとって本当に勉強になるイベントなので今後も継続して欲しいですし、私もなんらかの貢献が出来ればと思います。

最後に改めて、代表幹事の田中さん、事務局を務めてくださるMr.Hippoさん、興味深い技術プレゼンをしていただくPARCオーディオ冨宅さん、そして毎回大いなる刺激を与えてくださる出品者の皆さんに大感謝です。



(この章おわり)



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