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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  PARC Audio Project
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2.1kHzのディップの原因を調べるため、HPFの伝達関数を測定してみました。マイク入力の代わりにTWの端子間電圧をオーディオインターフェースのライン入力に入れてやればOKです。すると、なんと2.1kHzにディップが現れています。ということはHPF自体の問題?

TW_Transfer_NoTnotch_FR2.jpg


せっかく綺麗に組み上げたネットワークを分解しながら色々調べるうち、HPFのコイルをLPFのコイル(1.3mH)から遠ざけると改善することが分かりました。どうやらLPFのコイルが作る磁界がHPFのコイルに干渉していたようです。一応磁束の方向は直交させていたのですが、おそらく配置が近過ぎたのですね。さらにだめ押しでLPFのコイルの結線をNWの入力端子から切り離すとディップは完全に消失しました。

ネットワーク分解


ただややこしいことに、LPFのコイルが入力端子に繋がっている限り、HPFのコイルをいくら遠ざけても2.1kHzにわずかなキンクが残ります。(下図緑色) また、ここまではWFをLPFから切り離して測定していましたが、LPFの配線をすべて元に戻すとキンクは消えてしまいます。ただし今度は800Hz以下の低域が持ち上がっています。(下図黄色)

TW_Transfer_koiru_hanashita

ネットワーク回路モード1


結局何が起こっていたかというと、WFの結線をはずしたためにL1+L3とC1の共振電流がすべてグランドに流れ込み、グランド電位が振られていたのがキンクの原因のようです。つまり2.1kHzの正体は1.3mH+0.085mHと4.7uFの共振周波数ということでした。一方、WFを接続すると共振がダンプされるためピークという形では現れませんが、流れ込む電流によってグランド電位が振られることに変わりはないので低域の減衰の劣化として現れます。これはLPFとHPFがグランドを共通にしているために生じるクロストークと考えることもできます。もちろんネットワークボード上では1点アースにしているのですが、アンプのDFやケーブルの抵抗が有限である限り、ある程度のクロストークは生じるものなのでしょう。そう考えると、いわゆるバイワイヤリングも悪くないのかも知れません。

とはいえ、LPFのコイルの磁界がHPFのコイルに干渉していたのは事実なので、ネットワークボード上のコイルの配置を見直すことにします。やれやれ。

それと、これも考えてみれば当たり前なのですが、パッシブネットワークでTW単独の音圧特性を測定するときはWFを切り離すのではなくダミーロードを入れる必要があることが分かりました。

というわけで、クロスオーバーボードの設計ミスと測定上のArtifactに振り回された数日間でした。



(つづく)



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