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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  PARC Audio Project
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この章の最後はちょっと意地悪な計算結果です。

ネット上でよく見かける、いわゆる『クロスオーバーネットワーク計算サイト』で求めた定数を使ってシミュレーションしてみました。

こちらが5kHzクロスの1次のButterworthフィルター。ウーファーとツィータが広い範囲でオーバーラップしており、何がなんだか分からない特性になっています。まあメタルコーンを1次のフィルターでクロスさせる人はいないと思いますが...

NW_calc_1st_5kHz_2.jpg


ツィータを1cm後退させてタイムアライメントを試みたときの特性がこちら。もっとひどいことになりました。1次のButterworth、いわゆる6dB/octのフィルターがベストだと主張する方は多いようですが、実際の特性が理論通りになっているケースは少ないと思います。

NW_calc_1st_5kHz_2_off-1.jpg


こちらは3kHzクロスの2次のButterworthフィルター。LPFとHPFのクロスをずらして無理矢理-6dBでクロスさせる方式のようです。1次のButterworthに比べれば随分マシですが、バッフルステップが補正されていないので周波数特性には大きなうねりがあります。またウーファーの8kHzのピークが十分に減衰していないのは音質に悪影響を与えそうです。

NW_calc_2nd_3kHz_2.jpg


一応比較のために...私の最終回路です。

140401_off042_reverse.jpg


何が言いたいかというと、周波数特性のフラットネスや位相特性、さらにはピークの処理まで考慮したクロスオーバーネットワークの設計は、電卓レベルの計算では絶対に無理だということです。

こんな事をわざわざ書くのは嫌味でも自慢でもなく、海の向こうでは当たり前になっているクロスオーバーネットワーク技術がそろそろ日本にも根付いて欲しいと思うからに他なりません。

もしSpeaker workshopでクロスオーバーネットワークのシミュレーションにトライしてみたいと思われる方がいらっしゃいましたら、DCU-131AとDCU-T115Sの.FRAファイルと.ZMAファイルを提供致しますので、コメントにてお知らせ下さい。



(この章おわり)



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