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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  SEAS Excel Project
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先日放送されたNHKスペシャル『新生 歌舞伎座 檜(ひのき)舞台にかける男たち』を見ていたら、東京・新歌舞伎座の音響計測を行う場面がありました。測定信号はSwept sineでしたね。

さて、『ARTAふたたび』のシリーズではSEAS Excel Projectの基礎データとなったARTAでの測定の信頼性を検証するのがテーマになっていますが、今回は拙宅で行っている測定のダイナミックレンジを調べて見ました。

測定場所はいつもの拙宅のリビングルームで、郊外の比較的静かな環境です。測定をする時はエアコンは停止、テレビの録画は禁止(HDDが唸るから)、掛け時計は撤去、といった配慮はしますが、部屋の防音処理など特殊なことはしていません。あくまで普通の生活空間です。

まずは通常の測定をしたときのデータ。測定信号はPeriodic pink noise、16回のアベレージングをしています。平均レベルは約-4dbです。

130430_noiseRef_PN_480.jpg


次にスピーカーの配線を外してノイズフロアを測定するのですが、この時にもARTAの参照信号は必要なので、ブランクのスピーカーターミナルを用いて結線しました。圧着端子がアンプからのSPケーブル、バナナ端子が参照信号を取り出す配線です。

ブランク端子.jpg


これがPeriodic pink noiseを用いたときのノイズフロア。やはり16回のアベレージングをしています。通常測定のデータよりも60dbほど低いレベルで、しかも全域に渡って概ね均一です。

130430_noise_PN_480.jpg


こちらがSwept sine。200~500Hzの範囲ではPeriodic pin noiseよりも10dbほどレベルが高いようです。

130430_noise_sine_480.jpg


こちらがMLS。高音域ではPeriodic pink noiseよりもむしろ良好な結果です。

130430_noise_MLS_480.jpg


さて、以上の結果から通常測定とノイズフロアの差、すなわち測定のダイナミックレンジは60db程度あることが分かりました。60dbというダイナミックレンジはスピーカーの特性を測定するには十分な値です。下記のデータもノイズに埋もれることなく測定できていることが分かります。

Left_WF_TW.jpg


またノイズフロアの高さは

  Periodic pink noise < MLS < Swept sine

という順番になりました。通常の測定ではPeriodic pink noiseを選択しておけば問題なさそうです。

さて、改めてARTAのマニュアルを読み返してみると、Periodic pink noiseのモードでDual channel measurement modeを選択した場合にはFrequency domain 2Ch averagingという機能が有効になることを思い出しました。アベレージングにはTime domain averagingとFrequency domain averagingがあり、要は読んで時のごとくで、インパルス応答波形の段階でアベレージングするか、フーリエ変換して周波数特性に直してからアベレージングするかの違いのようです。ARTAマニュアルによればFrequency domain averagingを使えばさらにノイズフロアの低減が可能なようですので、次の機会に比較してみたいと思います。


(つづく)



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