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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  SEAS Excel Project
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私のSEAS Excel ProjectではARTAによる測定とSpeaker Workshopによるシミュレーションを頼りに設計を行っています。そこでシミュレーションがどのぐらい正確に実測値を再現するのか検証してみました。

まずはツィータを正相接続したデータの比較から。
青がシミュレーション結果、赤が実測値ですが、ほぼ完璧に一致しています。

sim(青)vs meas(赤).jpg


こちらはツィータを逆相接続したときのReverse nullの比較。
同じく青がシミュレーション結果、赤が実測値です。Reverse nullのように位相に関連したデリケートな現象でさえ、シミュレーション通りの結果が得られています。

sim(青)vs meas(赤)reverse.jpg


これらの結果から、ARTAとSpeaker Workshopを組み合わせた設計環境は極めて信頼性が高いと言えますが、これにはSpeaker Workshopのシミュレータがちゃんと仕事をしているというだけでなく、ARTAによる測定の再現性が高いという点も重要なポイントです。

よく、『スピーカーの特性を測定したものの毎回データが異なるため、何を測っているのか分からない』といった書き込みを目にしますが、これはスペアナやサイン波スイープを用いて測定しているため、部屋の反射の影響を受けただけのことです。そもそもスペアナやサイン波スイープでスピーカーの特性が正確に測定できるなら苦労はありません。一方、ARTAのようにインパルス測定でgated measurementを行えば反射波の影響のない直接波だけのデータが得られますので、スピーカーとマイクの位置関係さえ正確に合わせておけば極めて再現性の高いデータが得られます


事実、拙作の測定・シミュレーションの作業フローはこんな感じでした。

1) ARTAを用いてウーファーとツィータの裸特性を測定(ある日曜日)
   ↓ 
2) LIMPを用いてウーファーとツィータのインピーダンスを測定(翌週の日曜)
   ↓
3) 上記データを用いてSpeaker Workshopによるシミュレーション、ネットワーク定数の検討
   ↓
   この間、約1ヶ月
   ↓
4) 最終定数の決定
   ↓
5) ネットワークパーツの発注、組み立て
   ↓
   この間、約2週間
   ↓
6) ARTAよる最終特性の測定

つまり1)の測定から6)の測定までに約2ヶ月のブランクがあります。拙宅ではさほど広くないリビングルームで測定を行っているため、測定を行った後はその都度完全撤収し、次の測定の際にはもう一度セッティングからやり直すのですが、それでも2ヶ月前に測定したドライバの裸特性に基づいたシミュレーション結果を忠実に反映した最終データが得られています。



(つづく)


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