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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  SEAS Excel Project
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T25CF001の奏でる高音の美しさと情報量の多さは格別で、SEAS Excelシリーズの末っ子とはいえ、さすが高級ツィータです。一度これに慣れてしまうとフルレンジドライバの高音にはもう戻れません。世の中のスピーカーシステムの多くがマルチウェイ構成を採用しているのも頷けます。

さて、5万円で個人輸入したドライバ一式が50万円相当のスピーカーシステムに化けてくれるかどうかは、クロスオーバーネットワークの出来栄えにかかっています。ここでは2ウェイシステムを作るための要件を考えてみます。

まず、クロスオーバーネットワークの基礎について勉強する必要があります。残念ながらクロスオーバーネットワークについて適切に書かれた日本語の本はないので、ここはやはりLoudspeaker Design Cookbookを買って読むしかありません。しかし2ウェイシステムの場合の結論は比較的シンプルで、

1)クロスオーバー周波数は2~2.5kHzぐらいにする
2)減衰特性は4次(-24db/oct)のLinkwitz-Rileyにする

に従えば大きな間違いはありません。ただし、ここでいう減衰特性とはフィルター回路の電気的な減衰特性ではなく、ドライバをエンクロージャに入れた状態でフィルターを通して駆動したときの音圧特性です。英語ではAcoustic slopeという言い方をします。ミッドバスを例に取ると、ドライバ自身の高域の減衰特性(あるいはピーク)にバッフルによる回折特性が加わった特性に対して適当なフィルター回路を設計し、-24db/octの減衰特性を作ってやればよいわけです。

ただし、このようなフィルター回路の設計は電卓レベルで出来るものではなく、回路シミュレータが必要になります。Speaker Workshopにはネットワークシミュレータ機能があり、私はこれを使いました。シミュレータを使うには元データとなるドライバの音圧特性とインピーダンス特性が必要になりますが、これもSpeaker Workshopを使って実測することが出来ます。

さて、この一連の作業を行うにはどのぐらいの労力が必要でしょう?

Loudspeaker Design Cookbookを読破し、操作が分かりづらいことで有名なSpeaker Workshopでの設計作業に関連づけて理解するのは、普通の日本人ならば1年はかかるのではないかと思います。(私はぼちぼちやって2年ぐらいかかりました)

2ウェイシステムの製作は、かくも敷居が高いのです。


インピーダンス校正_120 W15CY001-006_7hr_120
1#_200mm_120 W15CY001_T25CF001_total_reverse_off0cm_120


(つづく)


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