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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  YAHA Project
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Differential YAHAの音質ですが、Firewire410のヘッドフォン出力をベンチマークとして相対評価すると、こんな感じになります。なお、Differential YAHAの入力にはFirewire410のラインアウトを接続しての試聴です。

  Differential YAHA : こってり、重厚、骨太
  Firewire410 Headphone out : あっさり、軽快、繊細


今回のDifferential YAHAは真空管アンプを眺めながら音楽を聴くことを目的に作ったもので、電気的性能も音質もあまり期待していなかったのですが、実際にはノイズも歪みも少ないし、音質もけっこう良く、ちゃんと使えるアンプになりました。回路的には差動初段の2次歪みを積極的に打ち消し、真空管としてはかなりの低歪みを実現した手法はユニーク(邪道?)なものと自負しています。


完成写真.jpg


ただ回路的には、オペアンプのユニティゲインのバッファとして使った上でオールオーバーのNFBもかけるという構成はどうなの?とか、オペアンプの電流駆動能力の低さをカバーするために出力抵抗を入れざるを得ない、とか、これが最終形とは思えない部分が残ります。

となれば、Differential YAHA Ver.2を作ってみたいのが人情ですが、本業(私はオーディオとは無関係のサラリーマン)のほうが春までは猛烈に忙しいので、しばらくおあずけです。

ブログ更新も春まで冬眠状態になりそうです。



(この章おわり)



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不勉強で知らなかったのですが、GND側共通インピーダンスによるクロストークの発生は自作派のあいだで数多く報告されています。しかもこのモードのクロストークは逆相なんですね。言われて初めて気が付きました。

さて、WaveGeneで0dBまで出力レベルを上げても何故か実際の信号レベルは-6dBしか出ず、歪率が急に立ち上がるところまで測定出来ていませんでした。WaveGeneの仕様なのかなと思っていましたが、再生デバイス設定ダイアログの[Volume最大]にチェックを入れることで0dBの出力が得られるようになりました。マニュアルによれば、ドライバによってはデフォルトで約-6dBで出力される事があるそうです。

というわけで、もう少し高出力まで歪み率を測定してみました。歪率が急に立ち上がるのは0.4Vrmsあたりです。

THD+N.jpg


こちらは残留ノイズの測定結果です。入力はショート、96kHzサンプリングなので48kHzまでのノイズ成分を測定していることになります。WaveSpectraで-100dBすなわち10uVと出ましたが、こういう測り方で合ってますかね?

まあ、ゲインが低いせいもありますが残留ノイズは非常に低いレベルで、感度の高いShure SE215SPE-Aでもノイズは全く感じられません。

noise level.jpg



(つづく)



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ヘッドホンマニアの世界では『リケーブル』が流行しています。リケーブルとは、ヘッドホンのケーブルを高価なサードパーティ製や自作に交換して音の変化を楽しむということです。ネットのレビューでよく見かける『リケーブルで音が激変!』ってやつですね。

リケーブルのポイントは導体の材質であり、すなわち無酸素銅(JIS C1020)であったりPCOCCであったり純銀であったりするわけですが、概して音の良さは純度もしくは抵抗率と正の相関があると解説されています。つまり、

 導体の純度が高い = 音が純度が高い
 導体の抵抗が低い = 音のヌケが良い

という、小学生でも理解できそうな論理が展開されるのですが、じゃあ、神と崇められるDaleのNS-2BやMillsのMRAが銅-ニッケル合金やニッケル-クロム合金で作られている事実はどう説明するんでしょうね。

さて、今回のクロストークの測定で、ヘッドホンケーブルのGNDを左右chで共用するとクロストークが20dB(10倍)以上劣化することが判明しました。しかも、単にLchとRchが混ざり合うだけではなく、理由はよく分かりませんが、スペアナで見る限りクロストーク成分はかなりの高調波歪みを伴いますので、音質に対するネガティブなインパクトは少なくないと思われます。

一方、市販の高価なリケーブル製品はだいたい左右ChのGNDが独立しているようです。そのほうが聴感上の改善が大きいからでしょう。

『リケーブルで音が激変!』と感じたなら、それは無酸素銅の高度な結晶構造制御の賜なのか、あるいは単にGNDラインが左右独立になってクロストークが減った効果なのか、大人なら冷静に考えてみたいものです。



(つづく)



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一応完成です。

こちらが最終的な回路。20Ω負荷に対するゲインは-4dB、NFBは約13dBかかっています。Zobelは出力コンデンサの手前に入れるのが正解?

6922_Differential_2_Final.jpg


こちらがTHD+N特性。測定条件は以下のとおり。

・ オーディオインターフェース:Firewire410
・ サンプリング周波数:96kHz/24bit
・ サンプルサイズ:16k
・ 測定周波数は『FFTに最適化』
・ 負荷抵抗:ダミーロードではなくSHURE SE215SPE-Aを接続して測定

トランスも使っていないのに100Hzの歪みが多い理由は未だに謎ですが、24V側電源ラインの6800uFを取り外すと最少歪みが0.05%に悪化することが分かっています。また出力スペクトルを見ると2次、3次の歪みが増えているので、おそらく初段の歪みの打ち消し条件がずれるのでしょう。

THD141214.jpg


こちらはSHURE SE215SPE-Aの感度(107dB SPL/mW)を使ってTHD+Nと音圧の関係をプロットしたものです。SE215SPE-Aを使う限り、相当な爆音領域まで低歪みが維持されます。

THDvsSPL141214.jpg


こちらはクロストーク特性。Lchの出力を-20dBとしたときのRchの漏れを測定しています。結果はL->R、R->Lともに-50dBほどで良くありません。低域で悪化するのは電源ラインからのクロストークとしても、そこから上の一定レベルのリークは何なんでしょう。OPA2134の内部でクロストークがあるんですかね。今後の課題です。

crosstalkL_R.jpg



(つづく)



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やはり発振していたようです。

こちらは20Ωのダミーロードで1kHzのスペクトルを測定したところ。正常です。

R負荷.jpg


一方、こちらは公称インピーダンス20ΩのShure SE215SPEに差し換えたところ。なにやら高調波が林立しています。オシロがないので矩形波応答を確認できないのですが、異常動作していることは間違いなさそうです。

HP負荷.jpg


ならば位相補正じゃ!ということで、当てずっぽうで負帰還抵抗(1kΩ)にパラに220pFを入れてみましたが、今度は抵抗負荷でも発振する始末。やはり何事も適当ではダメですな。

最終的にはOPA2134の出力に27Ωと0.022μFのZobelを入れて事なきを得ました。こちらがヘッドフォン負荷時のスペクトル。

HP負荷zobel.jpg


OPA2134はunity-gain stableということになっていますが、使い方次第では発振してしまうようです。良い勉強になりました。



(つづく)



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