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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  YAHA Project
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Wavespectraを使ってTHD+Nを測定してみました。測定条件は以下のとおり。

・ オーディオインターフェース:Firewire410
・ サンプリング周波数:96kHz/24bit
・ サンプルサイズ:16k
・ 測定周波数は『FFTに最適化』
・ 負荷抵抗:20Ω

96kHzサンプリングで5次歪みまで捉えられるように、高域側は10kHzではなく8kHzで測定しています。

これが現時点でのTHD+N特性です。初段の差動回路+2次歪み打ち消し+NFBの効果で1kHzと8kHzは非常に低歪みになっています。最小値は0.01%ぐらい(機嫌の良い時は0.009%までいきます)ですが、たった24Vで動作している真空管アンプとしては驚異的な低歪みではないでしょうか。(自画自賛)

一方、100Hzの歪みが少し多くなっているのは、今のところ原因不明です。

THD+N_3.jpg


本機の実用最大出力は5mW(20Ω負荷)ぐらいですが、愛用のShure SE215 SPE-Aは107dB SPL/mWと高感度なので、これで十分です。

ただ、現状ではちょっと動作が不安定なところがあり、聴感上も高音が賑やか過ぎる気もするので、ひょっとすると発振気味なのかもしれません。位相補正を検討したいところですが、手元にオシロがないので、どうしたものか。



(つづく)



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差動型YAHAアンプの目玉である2次歪みの打ち消しは製作中に偶然思いついたものです。

最初の回路では両ユニットのグリッド抵抗は普通にグランドに落としていたのですが、YAHAのような極端な動作領域ではとりわけユニット間のバラツキが大きいようで、プレート電流がまるでアンバランスでした。歪みの打ち消しのためにはプレート電流を揃えた方が良いんじゃないかと考えたのですが、どうせなら歪みを最少にするように調整した方が良かろうと思い至ったわけです。

この差動型YAHAアンプでは両ユニットのプレート電流をわざとアンバランスにすることにより2次歪みの打ち消しを試みました。具体的な回路は前の記事を参照してください。

以下にWave spectraで測定したスペクトルを示します。以後のデータは全て以下の条件で測定しています。

・ オーディオインターフェース:Firewire410
・ サンプリング周波数:96kHz/24bit
・ サンプルサイズ:16k
・ 測定周波数は『FFTに最適化』
・ ゲイン:0dB=1Vrms
・ 負荷抵抗:75Ω


こちらが歪み打ち消しをしない場合の1kHzのスペクトルで、両ユニットのグリッド抵抗はグランドに落としています。基本波が-10dB、このときの2次歪みが-73dBですから2次歪み率は-63dB、約0.07%です。積極的に打ち消しをしなくても差動アンプは低歪みですね。

-10dB_2nd_unbalanced.jpg


こちらが歪み打ち消しをした場合のスペクトルで、スペアナを見ながら左ユニットのバイアスを調整した結果です。基本波が-10dB、2次歪みが-102dBですから2次歪み率は-92dB、約0.0025%という驚異的な低歪みになりました。一方、3次歪みは変化なしです。

-10dB_2nd_balanced.jpg


以上は2次歪みだけの評価結果ですが、次にTHD+Nを評価しました。



(つづく)



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これがほぼ完成版の差動型YAHAアンプ回路です。クリックすると大きな画像が開きます。

6922_Differential_2 のコピー


 回路を説明します。なお、6922の右ユニットとか左ユニットという言葉が出てきますが、便宜上オーディオ入力側を左ユニット、NFBが掛かっている側を右ユニットと呼んでおり、ステレオのLch、Rchの意味ではありません。

1. 電源
 正電源はオリジナルのYAHAよりも電圧を上げ、24VのACアダプターを使っています。また手持ちの15VのACアダプターをカソードの定電流ダイオード駆動用負電源とヒーターの点火を兼ねて使っています。つまりACアダプター2本差しという構成です。なお、どちらのラインにもノイズ対策としてMurataのエミフィルを入れ、さらにRCのリップルフィルターも入れています。

2.初段
 6922による差動アンプです。入力はFirewire410のラインアウトを接続する前提なのでボリュームは設けず、音量はコントロールパネルで調整します。カソードに1mAの定電流ダイオードが入っており、プレート電流は約0.5mA/ユニットですが、左ユニットのグリッドにわずかに正バイアスを掛けることでプレート電流をわざとアンバランスにして2次歪みの打ち消しを行っています。この動作条件でも定電流ダイオードがカソードをマイナス側に引っ張っているので、カソードを基準としたグリッドバイアスは約-0.5Vと負バイアスで動作しています。

3.次段
 OPA2134を使ったボルテージフォロワで、出力は6922の右ユニットから取り出しています。出力のデカップリングコンデンサから6922の右ユニットのグリッドに約14dBのNFBをかけています。位相補正は入れていませんが、少し入れた方がよいかも知れません。トータルゲインは約+4dBです。


次に、この回路の目玉である2次歪みの打ち消しについて紹介します。



(つづく)



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あとになって気が付いたのですが、YAHAアンプの初段に差動回路を使うメリットは少なくありません。

たとえば、

1. CMRRが向上する

 お世辞にも上質とは言えないACアダプターで動作するYAHAアンプですから、スイッチング電源のリップルやノイズといったコモンモードノイズの影響を受けにくくなるのは有り難いです。

2. 2次歪みの打ち消しが期待できる

 特性曲線の左隅を虫メガネで拡大しないと見えないようなところで動作するYAHAアンプですから、歪みだって盛大に出るにちがいありません。2次歪みの打ち消しが期待できるのは有り難い。 実は、2次歪みの打ち消しについては予想外の効果が見られました。(後述)

3. クロストーク特性が向上する

 差動アンプでは電源ラインを左右chで共有することによるクロストークは生じないはずです。

4. NFBをかけやすい

 オペアンプの出力から初段の信号入力と反対側のグリッドにNFBをかけることが出来るので、いわゆるP-G帰還のように入力インピーダンスを受けないスマートな回路になります。

5. アンプの見栄えが豪華になる

 チビとはいえ真空管が2本屹立するんですから、眺めて楽しいに違いありません。


さて、その回路は次回に。



(つづく)



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せっかく6922が2本あるんだから2本使わないともったいない。しかし6922は双三極管なので初段に2ユニット使う回路といえば、

・ 単純にパラレルにする
・ SRPP
・ 差動回路

が候補となりますが、いろいろ検討の結果、差動回路を採用しました。

6922.jpg


題して、" Differential YAHA "



(つづく)



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