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自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

Category :  LM4780 BTLパワーアンプ
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さて、肝心の出音です。

BTLアンプといえば押し出しの強い迫力ある音というイメージがありましたが、出てきた音はとにかく透明度が高い。その透明感は超純水を湛えたスーパーカミオカンデのようです。グランドから縁切りされたバランス型DCアンプってこんな音なんですね。そういえばイトウ電子さんも爽やかな音とコメントされていました。

それと、言葉で表現するのが難しいのですが、芯がぶれないというか巨大なコンクリートの基礎の上に立っているような静かな安定感があります。コンデンサバンクには片chあたり2.2クーロンの電荷と45ジュールのエネルギーを貯め込んでいるので、少々のことでは波風すら立たないのでしょう。

これでうちの再生系はPCM1794Aの電流出力から本アンプの出力端子に至るまで完全バランス構成になりました。またパワーアンプのインプットバッファを除いて増幅段はすべて反転アンプで構成されています。

front1_480


さて、LM4780 バランス入力BTLパワーアンプの記事を駆け足でアップしたのには理由がありまして、実は大型プロジェクトが控えているのです。



(この章おわり)


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テーマ:オーディオ - ジャンル:趣味・実用

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完成したアンプの外観。100万円のアンプに見えるでしょうか?

front2_480


おや?

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パイロットランプには3つのLEDを仕込んであります。下の1個は突入電流制限抵抗解除のリレーと連動しており、上の左右2個のLEDはスピーカー保護回路のMOSFET駆動用フォトカプラと連動しています。3つとも点灯すれば動作開始というわけです。

PL_480



(つづく)



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次はスピーカー保護回路。

Speaker_Protection_480


ここもイトウ電子さんの基板を使っていますが、メカリレーの代わりにMOSFETによる半導体リレーを組んでいます。使ったのはIRLB3036。オン抵抗が1.9mΩという超低オン抵抗のMOSFETです。International Rectifierっていつの間にかInfineonの傘下になっていたんですね。

SP_protection1


MOSFETの駆動にはフォトボルタイプのフォトカプラを使っています。

SP_protection2


こちらは後付けした入力バッファ。LM4780の前段なので、ナショナルセミコンダクタつながりということでLME49720を使ってみました。

buff_amp480


オペアンプの王子様のご機嫌を損ねないよう、バイパスコンデンサにはルビコンのPMLCAPを使いました。

PMLCAP



(つづく)



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次は電源部です。こんな回路になっています。

電源トランスは左右別、整流回路はダブルブリッジ方式です。平滑コンデンサに加えてV+とV-の間にも電解コンデンサが入っているのが特徴です。BTLアンプではV+を出た電流はスピーカーを通ったあとグランドを通らずにV-に戻ってきますので、この電流パスのインピーダンスを下げるのがこのバイパスコンデンサの狙いです。

Power_Supply2


BLOCK製300VAトロイダルトランス×2個。1次側には突入電流制限回路を設けています。電源投入時は50Ωの抵抗によって突入電流が制限されますが、2次側の整流後の電圧が27Vぐらいになると写真中央のリレーで抵抗をショートして通常動作状態になります。遅延回路を使う代わりにリレーコイルの電圧を整流後のV+とV-から取っているのがミソですが、もとネタはこちらです。

トロイダルトランス

Soft_Power_ON_480


ショットキーバリアダイオードブリッジ。巷ではSiC-SBDが人気ですが、使っているのはSiのSBDです。私見ですがSiCであることよりショットキー構造であることがポイントだと思っています。

SBDブリッジ


コンデンサバンク。下段に平滑用の10000uF/35Vが12本、上段にバイパス用の6800uF/63Vが12本並んでいます。ブランドはすべて日本ケミコンのKMHです。基板にはイトウ電子さんの直径30mm電解コンデンサー対応 電源基板パーツセットを使用しています。写真のリレーはコンデンサの放電抵抗のオンオフ用です。

コンデンサバンク


コンデンサバンクからアンプ基板への給電ケーブルにはカナレの4S6Gを使いました。4S6Gといえばスピーカーケーブルですが、BTLアンプではV+から出た電流とV-に流れ込む電流は大きさが等しく向きが逆なので、スターカッド構造のケーブルであれば互いの磁場が打ち消し合って見かけ上インダクタンスがゼロになるというわけです。

4S6G


実はこんな回路も考えていて、インダクタは買ってあるんですが、まあそのうち実験してみます。

Power_Supply_480


電源スイッチとヒューズの代わりにIDECのサーキットプロテクタを使いました。安全第一の両切りタイプです。

サーキットプロテクタ



(つづく)



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諸般の事情で途中の工程アップをすっ飛ばしてしまいましたが、LM4780バランス入力BTLパワーアンプが完成しました。これから数回に分けてポイントを紹介したいと思います。

まずはメインの部分から。

アンプ基板

アンプ部分はイトウ電子さんのLM4780 DCアンプキットを使っています。この基板はDCアンプ化されているのと、反転と非反転の両方の入力端子が設けられているのでBTLアンプとして使うのが容易です。回路はこちらがベースですがオリジナルの非反転アンプではなく反転アンプにしています。また、うちはDACがバランス出力なので不平衡-平行変換回路は不要です。

ただ、反転アンプにしたために入力をオープンにすると発振してしまいます。考えてみれば当たり前なのですが、最初はこのことに気づかず慌てました。入力を繋いでいれば発振はしないのですが、そもそもフィードナックループに入力ケーブルが含まれるのはよろしくないのでバッファ段を追加する予定です。

BTLアンプではホット側とコールド側のゲインを揃えることが重要ですので、フィードバック抵抗のマッチングを行いました。イトウ電子さんのキットにはDALEのCMF-55が同封されていますが、6桁半のDMMを借りる機会があったので予備の4本を加えて12本のバラツキを調べてみました。CMF-55の誤差は公称1%ですが、実測値もその範囲に収まっています。ただ、運悪く最大と最小あるいは最小と最大といった組み合わせを選ぶと、ホット側とコールド側で0.9%のゲイン差が出てしまいます。

Daleばらつき%


ここからは数字のお遊びです。まず測定値を昇順でソートして隣同士をペアにします。反転アンプなのでゲインは抵抗値の比で決まります。

Dale抵抗値でソート


このペアリングを固定したまま、今度はゲインで昇順にソートするとゲインが近いペアを見つけることが出来ます。この4ペアのうち特に誤差の少ない2ペアをフィードバック抵抗とすることでゲイン差を0.002%以内に抑えることが出来ました。残りのペアは非反転入力のバイアス抵抗として使用します。

Daleゲインでソート



(つづく)