自作スピーカーと測定  * 冬うさぎの晴耕雨読な日々 *

自作スピーカーと測定に関するブログです。

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だいぶ回り道しましたが、ようやく編集会議の話です。

マスターブックの第一巻は測定とクロスオーバーネットワークに焦点を当てた内容だったので、第二巻はエンクロージャの設計方法など『ハコ』に焦点を当てた内容になるのは前にお知らせしたとおりです。


実はもうひとつ、目玉企画が決まりました。

マスターブックの第二巻には『Scan-Speakのユニットを使った小型2ウェイの製作記事』を掲載します。この企画ではユニットの選定に始まり、バーンイン、T/Sパラメータの実測、エッジディフラクションを考慮したエンクロージャの設計と組み立て、Nearfield測定とポート調整、インパルス応答測定とネットワークシミュレーションといったスピーカー製作工程の全てのデータを公開します。

さらに読者がこの作例をトレースできることを重視してパーツはすべて日本国内で購入できるものを使い、特殊な工具や高価な設備がなくても誰でも作れる内容にします。(まあ、手先が器用ではない私が作るのだから誰でも作れるだろうと...)

製作するスピーカー当然のことながら周波数特性や位相特性を追い込んだ高性能なものになり、小型2ウェイとしてはハイエンドに近い市価30~50万円/ペアクラス相当を狙います。ただし製作予算はその1/5ぐらいに抑えて自作の醍醐味を味わってもらおうという企画です。


編集会議では使用するユニットとエンクロージャの形状を決めました。


製作過程はこのブログで公開していきますので、ユニットが入荷するまでしばらくお待ちください。



(この章おわり)



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自称『インパルス応答測定にも配慮したオーディオルーム』のパフォーマンスチェックを兼ねて、久しぶりにうちのSEASの健康診断をしてみました。

SEAS_Measurement


まずこちらがインパルス応答波形。思うところがあって今回から96kHzサンプリングにしています。部屋の遮音が良くなったのと反射要素を排除したせいで教科書的に綺麗なインパルス応答波形が得られています。Gate Windowは余裕の4.8msです。

SEAS_PIR


こちらが周波数特性。スムージングなしです。

SEAS_FR

SEAS_FR_10dB


ツィータ軸上150cmのReverse null。形状、深さともにまあまあですが、設計段階からこんな感じでした。

SEAS_Reverse_h=135cm


このときのバックグラウンドレベル。

Back_Ground


凄腕のスピーカービルダーは数あれど、測定技術では日本一になりたいと思う今日このごろです。


夏の測定大会と編集会議はまだ続きます。



(つづく)



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Directivity controlが簡単ではないことが分かったところで、じゃあフルレンジならどうよ?ということで、これを測定してみました。

Tangband W3-315SC、8cmアルミコーンフルレンジです。測定の練習のために作った習作ですが、現在でも我が家のテレビの音声用として活躍しています。

TB_W3-315SC

TB_Directivity1


結果はこちら。Constant Directivityとか言う以前に...(以下略)

B_Directivity_512


まあ、軸上の周波数特性だってこんなもんですから。1~3kHzの盛り上がりはバッフルステップ、12kHzのピークはコーンのBreak-upですね。

TB_W3-315SC_1m


帯域を10kHzまでに制限してプロットしたのがこちら。1~3kHzのバッフルステップの影響が見えています。やはり軸上特性をフラットに整えないと綺麗なDirectivity Patternは得られないという、当たり前の結果です。

TB_Directivity_10kHz_512


こちらは0度の特性で正規化したプロット。見た目は良くなりますが解釈しにくいですね。

TB_Directivity_Normalized0deg_512



夏の測定大会はもう少し続きます。



(つづく)



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先日Sさんの作ってもらったターンテーブルを使って、今回のオフ会のメインテーマのひとつであるDirectivity Patternの測定を行いました。

まず最初に、ツィータのフランジの中心がターンテーブルの回転軸と一致するように位置決めします。

指向性測定中


0度から+90度まで10度きざみでターンテーブルの角度を変えながらインパルス応答測定を10回繰り返します。決められたフォーマットに従ってファイル名を付ければ、あとはARTAがまとめてFFT処理を行ってくれます。ちなみにDirectivity measurementはインパルス応答の生データの保存が必須なので、デモモードでは測定できません。やってみたい方はパーソナルライセンスを購入しましょう。

目盛り


スピーカーを乗せたターンテーブルは意外に重く、これを回すのは結構な重労働です。ここは若手二人に任せて、私は測定する人に徹しました。

ターンテーブル操作中2


こちらはだしさんのScan-Speak2ウェイのDirectivity Pattern。1.5kHz~3kHzあたりにくびれが見られますが、これが一般的な2ウェイの典型的なDirectivity Patternなのでしょう。

SS_Directivity_512


翌日ひとりで測定したうちのSEASのDirectivity Pattern。ツィータはだしさんと同じですが、こちらのほうがくびれがひどいのはバッフルの幅が広い、バッフルの角を落としていない、といった理由からでしょうか。とほほ...

SEAS_Directivity512


こちらは最近手がけているWave guide付き2ウェイ。上の二つの作例よりも明らかにスムーズな特性でConstant Directivityに近づいています。3~5kHzあたりの広過ぎる指向性をウェーブガイドが”絞る”ことでスムーズな特性になっていると思われますが、聴感上はむしろ広がり感が優れているのが不思議ですね。

dd_Directivity_512


Directivity controlはマルチウェイスピーカー技術の最後のフロンティアです。この機会にもう少し研究して見ようと思います。


夏の測定大会(ここから先は一人作業になりますが...)はまだ続きます。



(つづく)



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Daredevils36さんこと熊谷編集長とだしさんが拙宅にお越しになりました。

だしさんは立命館大学の学生さんですが、音響工学研究会の元部長というだけあって博識で理論にも強く、新世代ののスピーカービルダーという感じです。


まず最初にうちのSEASを聴いてもらったあと、だしさんの2ウェイを試聴。

この2ウェイ、ウーファーはScan-Speak Discovery 12W/8524G00、ツィータはうちと同じSEAS Excel T25CF001です。無垢のチーク材を貼ったバッフルは回折効果を低減するために斜めカットされていますが、なんとご自分でカンナで削り出したそうです。

左右田2ウェイ


試聴中...

試聴中4

解像度が高く、低音の量感もたっぷりあってバランスが良好です。これなら市販30~50万円/ペア相当の実力でしょう。


測定もしてみました。

左右田2ウェイ測定中


こちらがTW軸上1.5mの特性。よくコントロールされていて素晴らしいです。

TW_normal


Design axisはウーファーとツィータの中間あたりとのことだったので、マイク高さをそれに合わせてReverse nullを見てみました。こちらも素晴らしいです。何も言うことがありません。

TW_reverse_h=120cm


夏の測定大会はまだ続きます。



(つづく)



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